(C)JMA 24日午後9時 上から地上(気圧、降水、風)、
850hPa(気温、風)+700hPa(鉛直P速度)、
500hPa(気温)+700hPa(湿差)それぞれ一部加工
報道でも流れていますが、23日午後から25日午前にかけて
西日本に第一級の寒気が流れ込んで、平地でも大雪になりそうです。
地上予想図では、日本海側を中心に広い範囲に降水域が予想されていて
九州(熊本)付近に前24時間20mmのピークが予想されています。
雪水比1:10で考えた場合、20センチの降雪があり得ます。
温度場が低いため、ほぼ100%雪で降ると考えてよいでしょう。
850hPa(1500m付近)では、マイナス15度のラインが九州北部にかかっていて
少なくとも近年では十年に一度レベルの寒気といってよさそうです。
注目は平地で雪になる目安とされている850hPaのマイナス6度が沖縄付近まで下りています。
2008年3月に終了した那覇の高層観測の850hPaの低極はマイナス4・2度ですので
南西諸島方面では、数十年に一度レベルの寒気といってよいでしょう。
ちなみに日本の降雪の南限とされる1977年2月17日久米島の雪の前後、
17日21時と18日9時に二位の記録にあたるマイナス4・1度を観測しています。
周辺海域の表面水温が20度くらいと若干高いため、
850hPaにマイナス6度が入っても必ずしも雪になるとは限りませんが
奄美大島や徳之島で600m以上、沖縄本島でも500m前後の山はありますので
これらの標高の高い地域を中心に雪が降る可能性は十分あります。
むかしの映画のタイトルではありませんが、「南の島に雪が降る」かもしれません。